福岡市中央区の商業施設で女性(21)が刺殺された事件で、福岡県警は9日、女性を包丁で切り付けるなどして殺害したとして、殺人容疑で、県内の更生保護施設に入所していた少年(15)=銃刀法違反容疑で現行犯逮捕=を再逮捕した。捜査関係者によると、少年は「女性から包丁を持っていることをとがめられ、もみ合いになって刺した」との説明をしているという。 【画像】商業施設1階での少年の足取り 再逮捕容疑は8月28日午後7時半ごろ、同区地行浜2丁目の大型商業施設「マークイズ福岡ももち」1階の女子トイレで、殺意を持って女性を包丁で切り付けるなどし、殺害した疑い。「間違いない」と容疑を認めているという。 女性には、首など上半身を中心に10カ所以上の切り傷や刺し傷があったことが判明している。 女性は客として、友人と施設を訪れていた。捜査関係者によると、少年は女子トイレに入った際、女性に包丁を持っていることをとがめられたと話しているという。当時、友人はトイレの個室にいたとみられる。少年は「偶然見かけた女性の友人に興味を持ち、後をつけた」とも説明しており、県警は慎重に裏付けを進めている。 少年は事件後、血の付いた包丁を手に施設1階を歩き回り、女児(6)に襲い掛かって馬乗りになったところを男性客らに取り押さえられた。県警によると、少年は「女の子を盾にして逃げようと思った」と供述。県警は女児らに対する暴力行為法違反容疑でも送検しており、福岡地検は9日、同容疑と銃刀法違反容疑を処分保留とした。 県警によると、少年は事件2日前の8月26日に九州の少年院を仮退院し、県内の更生保護施設に入所。翌27日夜に失踪し、施設職員が県警に行方不明者届を出していた。
(山口新太郎、田中早紀、小川勝也)
裁判員裁判の可能性も
殺人容疑で再逮捕された少年(15)は今後、検察や警察の捜査を経て、少年法に基づき家庭裁判所に送致される見通しだ。14歳以上は刑罰の対象となるため、家裁が「刑事処分が相当」と判断すれば、成人と同様に裁判員裁判が開かれる可能性もある。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース